会長挨拶

第24回日本正常圧水頭症学会学術集会 会長 
日本赤十字社 北見赤十字病院
脳神経外科 部長 木村 輝雄

第24回日本正常圧水頭症学会学術集会を2023年2月18日(土)19日(日)に北海道北見市の北見市民会館で開催させて頂きますことを大変光栄に存じます。また、前日2月17日(金)夕方には同会場にてプレミーティングセミナーを、最終日19日(日)の午後には市民講座も予定しております。本学術集会の北海道での開催は2011年に第12回日本正常圧水頭症学会(研究会)を北晨会恵み野病院の貝嶋光信先生が開催して以来、12年ぶりであります。

さて、新型コロナウィルス感染症の状況から過去2年WEB開催されましたが、昨年第23回の学術集会では村井尚之会長の熱意で現地開催されました。会員の皆様とも久しぶりにお会いでき、前回は“水頭症を科学し、技術を磨き、これらを広める”というテーマで熱い議論がなされました。正常圧水頭症は身近な疾患であるのにまだまだ不明な点が多いのが事実であります。特に特発性正常圧水頭症は我が国よりiNPHガイドラインが2004年世界に先駆けて出版されて以来、SINPHONI研究、SINPHONI-2研究という世界をリードする研究に基づいてガイドラインも3版に改訂・進化を続けていますが、まだまだ認知度は日本においても低いままです。

これまでの学術集会でも、正常圧水頭症や髄液に関するサイエンス、疫学、診断やシャントを中心とした治療に関する研究などをテーマに開催されてきましたが、我々臨床医は現代の高齢化社会のニーズに応える必要があります。そこで今回の学術集会のテーマは、正常圧水頭症の診断や適応を含めた治療の方向性を再考する必要もあると考え、NPHの原点にかえる、人生100年社会におけるNPHの展望と社会貢献とさせて頂きました。

まだ、新型コロナウィルス感染症は終息していませんが、第24回も現地開催にて多領域・多職種の皆様方と活発に議論を深めて頂きたいと思います。
議論の場は学術集会の会場だけではありません。北見市はカーリングの街でもありますが、焼肉の街としても有名です。1日目の夜は懇親会として学術集会参加者全員での大焼肉大会を予定しております。さらに学術集会開催時期は、北見(オホーツク地方)は流氷が接岸する季節です。学術集会終了後、大型バスで会場から女満別空港に送迎する途中、流氷観光も予定しております。焼肉を食べながら、また流氷を見ながら、顔を合わせて議論、討論が活発にできる場としてお役立て頂ければ幸いです。皆様の参加を心よりお待ち申し上げております。

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